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2019年7月28日日曜日

異世界にきて「普通の生活」を送る理由がわからない最近の小説・マンガ

久々の「モノ申すの話です。

いや、ね、可笑しなタイトルで申し訳ないです。
別にこのタイトルで素人が小説書くよ~!とか
サイトさんに投降するからみんな読んで「いいね」してね!とか
そういう話ではないです。

あと、偏見+私見だらけのページなので、
異論はもとより、当方の解釈間違いなどあったら、
是非御教示いただければ幸いです。

と、先に断っておきます。



 異世界やめて現実世界でスローライフやればいいじゃん、 

いや、ね

最近のラノベの題名に
「異世界」まで行って、
料理屋やったりカフェ開いたり
お店開いたり、
地味々々なふつーの一般人として生活する
(でも実は最強だったり、ものすごい肩書のひとに懇意にしてもらう)
系 な本が多いなと思いまして。(偏見+私見)

あと、妙に料理系が多いとか。

中身をひとつひとつ読んでいるわけではないので、
全ての作品に言えないということは了解しているのですが、

…なんつーか…その…表題の通りですよ。

↓ だって考えてみてよ? ↓
(なぜか小説風にはじめてみる)

また朝がやってきた。
爽やかな朝日を浴びながら、思わずため息をつきそうになった。
今日も代わり映えのしない生活が 始まるわけで。
特別楽しくもない、ありきたりな平和で退屈な日。
憂鬱な気分のまま機械的に朝ごはんを食べ終え、
憂鬱な気分のまま、身支度を済ませて家を出る。

その時だったんだ。

目の前に不思議な紋章が浮かびあがったんだ。
と、思ったら、いきなり扉が浮かんで、次の瞬間、人影が現れたんだ。
男なのか女なのかよくわからないけど、
とにかく綺麗なその人は、こちらと目が合った瞬間嬉しそうな笑顔になって
「あなたを探していました」
と、いきなり手を伸ばしてきて、扉の中に引きずりこんできた。
な、何これ、うっそだぁっ!?
と、叫ぶ間もなく、わけのわからない空間が目の前を通り過ぎて行って
次の瞬間―

…ってノリであってるかい??(^^;
   
うん、無謀な挑戦をしたことは否まない。

文体も内容も、些か古臭いということも痛感しています。

でもさ、ひと昔前なら「
異次元空間(たいていはファンタジー世界)」に
飛んだ主人公は勇者とか英雄とかになって冒険をする。
ってのが、多かったように思うのです。
最初からチート並に強いか一般人並のレベルかはさておいて。

で、世界を救ったり魔王を倒してみたり歴史を正しく戻したり何かして
元の世界に戻ってみたり、転生先の世界で新しい生活を始めたり
…だったような気がするんですよね。

ほら、ゲームでもさ、
ドラクエもFFもテイルズも、主人公は冒険終わったら次の旅に出るか家に帰るわけだし。
God Eaterや討鬼伝とかはED後も会社員を続けているわけだし。(会社員て…)

マレビト論だったか貴種流離譚だったか、忘れたけど。
うん。民俗学は好きだけど。いやその。

 このままでは何なので、もーすこし語る 

んじゃ、そもそも
そういう、
一風変わったファンタジー物に人気があるというのは
何故だろう?と考察してみる。

何故異空間まで来て普通の庶民(?)生活をやりたいのだろう?
という疑問があったわけですよ、そもそも。

いやまーその、MMORPGなどの影響があるから…
と言われれば、それもあるかもしれませんが。

お店を出したり、ギルドに登録して便利屋やったり…?
現実世界では”微妙に”できない生活をやってみるってことだよね?

ちなみに
2次元世界の素敵なところを思いつくままに挙げてみる。

・「現実世界」では平凡だった「俺・私」が「この世界」ではチート並
(才色兼備・文武両道・天下無双・俺TUEEEE・強くてNew Game)の
 ステータス持ち。

・常連さんになるひとや仕事仲間がみんな優しい

・嫌なひとや嫌味なライバルが現れても、スマートに問題解決。 
 最終的には仲良くなる OR 味方が現れる OR 後腐れ無く撃退。

・気が付いたら、王侯貴族や政治家、資産家などVIPクラスまでもがお友達。
(または御贔屓さん)または恋人。

・ニート主人公の「ニート」という語句は
 英語にすると
「NEET (Not  in Education, Employment or Training)」
 ではなく、
「NEAT (きちんとした、こざっぱりした、巧妙な、カッコイイ)」
  という、誉め言葉の意味を指している。

・主人公は鈍感なのに、なぜか異様にモテまくる。

・個人経営者、またはフリーランスでも、経営不振に悩むことはあまりない。
 若しくは、悩むことはあっても絶妙のタイミングで儲け話が転がり込んでくる。
 …で、物語が始まる…と。

等々…

という、何やら最強なステータスを持っているのに、
才能の無駄遣いというか、能ある鷹は…というか、をやりながら
平和な日々を送るってことですよね?

無理に冒険にいったり旅をしなくても、その地で安定を手にしたいという…

………異世界まで来て??

いやいや、能ある鷹というか、そもそも使う気もない
チート並のステータスやらスキルやらなら最初から要らんでしょ。
ついでに、平和な生活なら何も異世界でなくても、
地方移住とか脱サラとかでもできるのでは??

………って、簡単にできないってことですよね…

 うん、まあ…筆者もその「簡単にできない」ひとりです…確かに…。

現実に「夢」を見れない世界→逃避希望者が多い「現実」?

もっとつっこんで言うと、
そういうジャンルが一定以上の読者を集めているというのは事実で。
一定以上の人気があるから類似作品が現れるわけだし。

ということは、
異空間に行った主人公≒読者は、
 
 →異空間で庶民としての平和な生活を送りたい。
 
 →→現実逃避をしたい

 →→自分ペースでの、のんびりした生活をやりたい

 という願望を主人公に投影している。

と、考えることは出来ないでしょうか??
 
逆に考えると、

今や 異世界で、刀剣や槍1本を片手に一国一城を手に入れる!

なんて夢見るひとは、少なくなってきた?という見方もできそうで。

この現実・現代社会を逃避して、
異世界で普通の平和な生活を送りたい。自分らしい生活を送りたい。
ストレスフルな会社や学校から解放されて、癒しのある世界に行きたい。

……と、考えるひとが、それだけ多いということでしょうか?

「働き方改革」が、全国民に浸透するなんて夢のまた夢。
 もしくは、この先数年~数十年は先の話なんだから、
 世の中のエライひとやモノがよくみえるひとたちには
 この、【みんなが疲れ切っている現実】について、考慮していただいて、
 是非とも、世の中を”カイゼン”していってほしいものですねー。

と、しみじみ思ってしまった、
ある日のネサフ終了時の感想でした。



というわけで、今日のまとめ。

民俗学最高!

戦前以前の書籍など、
文語体・旧漢字にて書かれた作品・論文などを読まれる際は
「当時の旧漢字・旧仮名使ひ」にてお読みになることをお薦めする。

現代では先づお目にかゝれぬ文語体の言い廻しや
振り仮名・外來語の表記方法、
現代では、ほゞ使はれぬ(使へぬ)旧漢字の姿などに、
此の筆者、何故かは解らぬが、
そこはかとない艶気を感じてゐるのである。
(……読めない漢字も出て来るけどね。)

うん、ちょっと真似してみたかったんだ。
……仮名遣い間違ってたらすみません。

 じゃなくて 


「異世界転生」という、テンプレ設定の中で、
天下をとったりめくるめく冒険を繰り広げるよりも、
一般庶民としての幸せな生活を送ったり、
ほどほどにリア充生活をおくったりしていくという
波乱万丈の中でもどこか落ち着いた生活を求めている風潮、
そちらの方が良しとされている感のある昨今の世界観が受け入れられている
昨今の小説・漫画事情に
現代(現実)世界に生きている我々が求めているものは何か?
現実逃避を夢見て、その先で求めている生活様式は何か?ということについて
何となく、思いを馳せてしまった。という話でした。


以上、
久々の「成年の駄主張」をお送りしました~。